- 西尾市トライアスロン協会
点と線のお話。
最近よく考える話。
よくトレーニングは点じゃなくて線で考えるって聞きますよね。
それってたぶん先に直線をひいて、それに合うように点をとっていくんじゃないだろうかって解釈してるんですけど、
危ういのは、点と点を先に取って結んでも直線になるからそこに見せかけの直線ができあがるんですよね。
経験上、中学生の途中くらいまではしっかりした点さえとっておけば見せかけの直線でも全然問題ない気もします。
でもどこからか、しっかりした点が取りづらくなってくるんですよね。
そのへんから直線を先に引いてそこに合わせて点をとる方向に切り替えなきゃいけない感じがします。
抽象的すぎてなんの話をしてるんだって思いますよね。笑
まぁなので複数クラブに所属している選手があまり伸びないのは点と点を結ぶどころか別のグラフが存在してるからですよね。
だって、それぞれの良い点をとるんだから普通に考えたら伸びそうじゃないですか。
強い選手がやってるメニューを真似してやっても伸びない選手がいるのもまたそういうことですよね。全体の線が見えないですもんね。
逆に、点だけ見て、その練習はよくないって言っちゃう人もいますがそれもまたナンセンスですね。
トライアスロンに関しても
中学生段階くらいまでは点と点を結ぶどころか、3種目をちがうグラフで考えても全然問題ないんですけど、結局ゆくゆくはひとつのグラフにしないといけないんですよね。
今思うと
指導を始めて最初の1,2年は点と点をむすんで直線をとってましたし、グラフも一つにおさめることができていませんでした。
最近はだいぶ、先に直線をひいてそれに合わせて点をとれるようになってきたし、一つのグラフ内で考えれるようになってきたと自分では思ってますがたぶん全然まだまだです。
特に直線の引き方が難しい。
直線(曲線だという人もいるだろうけど)を一次関数で考えると、
y=ax+b
切片bは才能やセンスと仮定します。
あとは傾きaをその時々によって調整、修正することが一番難しいところですね。
傾きが一定になることはないので一直線にはならずでこぼこな一次関数のグラフ(文章題で出るような)になります。
結局、傾きaに合わせてひいた直線にx,yの点とっていくことになるので傾きが急すぎてもいけないし、できることなら緩やかでもいいからずっと右肩上がりの傾きをとりたいですが、現実は傾きが0のときもとらなきゃいけないんですよね。マイナスは極力とりたくないですが。笑
これを微分積分で考えるとたぶんもっと面白くて、
囲われた面積が積み上げたものになるんですよ。
そうすると、たとえ傾きがゼロでも得る面積はあるからタイムの成長はなくとも何か積み上げているものはあるから自分の財産になるはず。
ちなみにマイナスだとしてもyが0にならなければ積み上げてるものがあることになるから、ようは怪我してるときや不調のときも何か積み上げれるっていう解釈ができます。
ここで大事なのは、変域です。
何年続けるかですね。
で、こんだけ長い前振りをして結局なんの話がしたかったかっていうと、
目標設定も同じなんじゃないかと。
目標って、点を先にとってもいいみたいな暗黙の了解がありますよね。
もちろん目標を設定することは大事だし、それ自体が悪いわけではないと思います。
でもわたしは選手に先に直線をひいてもらいたい。
たとえば、オリンピックに出たいとします。
でもそれって今引いてる傾きの直線上にあることってほぼないですよね。
(もう出れる!って人はもちろんその直線上にあると思いますが)
なのに、先にオリンピックの点をとってしまうと、無理矢理傾きを大きくして直線をつなげなきゃいけなくなっちゃうんですよ。
当然メンタル的にも体にもガタがきちゃう。
そしてオリンピックならまだしも、もっと早い段階で点を無理矢理つなぐために体を限界まで追い込んでしぼって心を削ってっていうことをする必要があるのかなと。
なので目標を設定したらそれが現在の直線上にあるかどうかを確認する。
直線上におけないものを夢や目標として設定することはもちろんいいけど、それを点にして無理やり線を結ばない。
でもたぶん、無理矢理つなげちゃう選手もいるんだろうなとも思うし、指導者によってつなげらられちゃう選手もいるし、最初からつなげられないなら叶わないって思うタイプの選手、指導者も。
なんで人それぞれだとは思います。
わたし個人としては、夢や目標のために努力することと、それを点にして直線を結ぶことは別物。
そして、まだ直線にのってない夢や目標といった点を、いつかどこかの直線にしっかり点としてとれるようにサポートしていきたいですね。
そんな非常に現実的なことを考えながら日々指導しています。
ちなみに最後にまた数学的な話をすると
さっきから直線直線言ってる線は
ほんとはたぶん線分です。笑
読んでいただきありがとうございました!
最後まで読めた方はきっと数学好きです!笑
良いお年を!